製作者より
この絵はDVDを見ながら、色鉛筆で描いたものです。
ジブリの作品は一つ、一つの場面が絵画のように美しいと思います。描くのも難しいと思います。
ジブリがもっと好きになる。ジブリをもう一度見たくなる。そんなHPにしていくつもりで絵を描いてまいります。
引き続き、お楽しみください。
はっ・・・と、相当驚く。
ハクが千尋のことを知っていたから余計に驚きが大きいのかもしれない。言葉にはしないが口元が何か言っています。
「ここへ来てはいけない。すぐ戻れ!」
ハクがきつく言い放ちます。影が信じられないスピードで伸びて、一気に日暮れに向かうシーン。すぐに戻っても、とても間に合わないようにも思えますが、面白いシーンです。
ここらへんの発想、できないな。この場面は絵では表現できません。
「じきに夜になる、その前に早く戻れ!」と言ったら、
すぐに明かりが灯ります
「もう灯りが入った!急いで!」
この人、1人で何言ってるの?口あいてポカーンとしてますね。
「私が時間を稼ぐ。川の向こうへ走れ!」
誰?何で?訳もわからずに困惑しながら走ります
この絵は随分前に描いたもので、時間を掛けて丁寧に塗ったのですが、やっぱり時間を掛ければいい絵になります。
フッ~
(絵の解説)空は色鉛筆ではなくパステル(ファーバーカステル)とサクラクーピーペンシルを使ってます。自分のイメージした出来にはなりませんでしたが、これらを使うのは広範囲を塗る時に楽に早くできるからです。ムラにもなりません。
パステルはチョークのような粉の塗料で直接こすり付けて、指の腹で塗ります。その後、専用のスプレーで塗料を沈着させます。クーピーは私は木や山、花に使うことが多く、時々使います。塗りが早く、柔らかな風味の絵になります。
千尋の頭の中???
立ち止まって、目をつむる。んっ~。頭の中を整理して、何が起きているのか、しばし考える。
進捗はものすごい遅いので、1場面に10時間ぐらいかかっていると思ってゆっくりご覧ください。申し訳ありません。ゆっく~りお願いいたします。
「何よ、アイツ」
この後には(何で私が走らなければいけないのか説明してよ。)と言いたかったのでは・・・
そう言ってまた走り出す千尋。もし、千尋だけなら、ハクのおかげで帰れていたのではと思いますが、両親が・・・・
この場面は、両サイドの建物をざっと色鉛筆でぬり、あとはパステルです。
これだけの範囲を色鉛筆ではしんどいです。
動画では星マークとか大人?とか見ても、覚えていないものです。
この場面、着色が難しい絵です。この場面の着色だけで2日かかりました。
千と千尋の中でも色の使い方がとても難しい絵です。明暗、ガラスやお客の透け具合などの表現が面白い絵です。千と千尋は特に色が難しいと感じるものが多いです。この作品の特徴で、それがこの映画の世界観をリアルに映しているのです。
「お父さん、帰ろ。帰ろう、お父さん」
奥の調理場が蒸気で霞むのを再現しようと思いました。この場面でも1日は色塗りにかかります。完璧なできを追及するとキリがなくなるので、このぐらいで次に進むことにしましょう。
ムシャムシャ
汗をいっぱいかいている角刈りのお父さん。
絶句。服と髪型だけお父さん。
ピシッ!ピシッ!!
あのナタのような包丁でなく、ハエたたきでよかったです。
店主の口元だけが一瞬見える瞬間です。
「うわっ~・・・・いやっ~」
「おとうさ~ん!おかあさ~ん!」
店のメニュー札には(おこのみ、木の実、イワナ)と書いているようです。
意外なのが電線。電気を使ってるんだね。子供のオバケ?は店の手伝いかな?
「おかーさーん」
混乱してお父さんとお母さんを呼び続ける千尋。両親が豚になったなんて、やっぱり信じられません。千尋・・可哀そうすぎる。
DVD発売
DVDが発売されたので買いました。
映画はまだ観ていないので楽しみです。
絵を描きたい気持ちはあります。でもDVDはまだ発売されたばかりだし、ジブリに怒られそうなので、描くのはもう少し待たないといけないと思います。
他のブロガーさん達からあなたは絶対に映画館で観た方がいい、行ってくださいと言われていました。行こうかどうしようか迷ってはいたのですが。DVDを一時停止したり再生したりして何度も観てみようと思います。
「キャー!!」
「水だ」
小さな川は海に変わっていました。
こういう絵って、本当にどう描こうかと困ってしまうんです。
「夢だ。夢だ」
難しい絵ばかりです。
「夢だ、夢だ。覚めろ、覚めろ」「夢だ。みんな消えろ、消えろ、消えろ」と言うと、自分が・・・
透けてる!!
絵を描くのは比較的楽ですが、色をつけるのがとても難しいです。
我慢と根気です。千と千尋を描くのに必要なのは。
ハクがうずくまる千尋を見つけて近寄り
そっと肩を抱きます
絵の着色がとても複雑です。千尋の頭の中にハクの腕や背景の草が入りこんでいます。
「はっ」と驚く千尋にハクが「怖がるな。私はそなたの味方だ」
宮崎作品で最も悲惨な主人公が千尋です。
千尋は大変な目にあっています。どういう思いで宮崎監督はこの作品を作ったのか「千尋がそれを乗り切っていくことによって、自分の友人(10歳の子供)たちが励まされ、何とか混乱する世界の中で生きていこうという励ましになればいいなと思っています」
と語っています。
2巻を終了し、3巻に続きます。
見ていただきありがとうございます。